【実体験】海外から帰国時の転職活動にエージェントは必要?こんなところが助かる!

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海外駐在中や帯同中、あるいは海外留学中、本帰国の目処が立ってくると、帰国後のキャリアについて考える方も多いのではないでしょうか。

できれば帰国してからの転職活動開始よりも、帰国したらすぐに働き始められる方が、経済的にも助かりますよね。

実は、帰国前にできる転職活動は沢山あります

本記事では、帰国前に転職活動をスムーズに進めるに当たってまず必要な、転職エージェント選びエージェントを使うメリットについて、実際に帰国時転職を行った経験を踏まえてまとめます。

転職エージェントって本当に必要?

LinkedIn登録しておけばスカウトくるじゃない?

自分の興味がある企業を紹介してくれるとは限らないし・・・

という方はぜひご一読ください。

この記事を書いた人

うりです。

✓20代で「妻」の立場でアメリカ駐在帯同

✓30代で「母」の立場でカナダ駐在帯同(イマココ)

アメリカへ行く前は日系企業で働いていましたが、アメリカ滞在中にも細々と就労経験を積んで、約2年のキャリアブランクがありましたが、JACリクルートメントのOさんにマンツーマンで伴走していただき、帰国後外資系企業に就職しました。

外資系企業では、採用プロセスにも携わっていました。

海外から帰国時の転職活動にエージェントは必要!

結論から言うと、帰国時の転職活動にエージェントは必須です。

エージェントを通じて行う転職活動の主なメリットは以下の5点です。

帰国時の転職活動でエージェントを使うメリット

1:転職へ向けたチューニング

2:CV(履歴書)などのチェック

3:クローズド案件

4:リモート面接の調整

5:受ける企業特化のアドバイス

順番に解説していきますね。

1:帰国転職へ向けたチューニング

うり
うり

突然ですが、皆さんが最後に就職(転職)活動をしたのはいつですか?

ひょっとすると新卒以来という方もいらっしゃるかもしれません。

思い出してほしいのですが、新卒時の就職活動って大変でしたよね?

特に志望動機

だって正直新卒時の就職活動の動機なんて、「大学卒業するから」じゃないですか?

でもそうは言えないから、自分の中のこれまでの経験とかから、「だから御社で働きたいんです」ということを面接官達に納得してもらえるように練り上げないといけなかったですよね。

転職活動においても同じで、これまでのキャリアや、なぜこのタイミングで、その企業への転職をしたいのか、という動機を、他の人が聞いて納得できるように、よくよく練り上げて、分かりやすくまとめないといけません。

うり
うり

帰国時転職も、「海外から帰るタイミングだから」みたいな動機から、3階層くらい深掘りする必要あり。

特に前職(現職)のキャリアと、志望先の職種が異なる場合には、必ず突っ込まれるので、第三者の目で厳しいチェックをしてあるかどうかで、面接の成否を分けると言っても過言ではありません。

これを手伝ってくれるのが、エージェントを通じた転職活動の一番のメリットです。

実際に、私うりの主人は元研究者でアメリカでポスドクをしていたのですが、日本帰国のタイミングで経営コンサルを目指し転職活動をしました。

面接官じゃなくても「なんでやねん!」と突っ込みたくなる

見事成功したのは当時付いてくれたエージェント担当者の方が、志望動機をしつこいほど何度もダメ出ししてくれたことが大きいです。

10年先のキャリアパスまで見据えて一緒に考えてくれたので、現在(研究者→経営コンサル転職の10年後)は当時描いていた到達地点に限りなく近くキャリアアップしました。

このように、一度自分のキャリアを振り返り動機を深掘りし転職活動の本格始動前にチューニングしてもらえるというのはエージェントを使う一番のメリットと言えます。

2:CVなどのチェック

同様に、履歴書CVカバーレターなどのチェックも、海外からの帰国時転職において大変助かるところです。

特に外資系に転職を検討している場合、履歴書とCVはカバーしている項目(学歴や職歴)は似ているものの、内容の深さや目的は違うので、CVが単なる履歴書の英訳だと薄っぺらい内容ものができてしまいます。

うり
うり

外資系企業で採用プロセスに携わっていた身としては、基本的に見るものはCVなので、履歴書いる?と個人的には思うのですが、人事担当者はスクリーニングも兼ねて見ているようでした。

ですので、日本語履歴書→人事担当者向けCV→雇用されたら一緒に働くことになる上司向け。に響くように書くのが良い訳なのですが、特に英文CVを書いたことがない場合は、第三者の目を通してのチェックがあると安心です。

なお、一度魅力的でしっかりとしたCVを作り上げておけば、その後の転職では更新していくだけで使えますので、時間をかけてしっかりと作りこみましょう。

3:クローズド案件

これは帰国時の転職に限らないですが、エージェントを使うもう一つの大きなメリットは、クローズド案件を多く扱っていることが挙げられます。

DODAやリクルートなどの転職サイトに掲載されている求人情報というのは実はほんの一部で、企業によっては「転職サイトに掲載はしていないけれども求人している」「積極的に採用を行っているわけではないけれども良い人がいれば採用したい」という場合も多く、こういった場合、日ごろから人事担当者とやりとりのある転職エージェント担当者を通してのみ応募ができる、ということがあります。

うり
うり

外資系企業、特にコンサルはクローズド案件多い印象

また、応募の状況、例えば「応募者多数で選考はなかなか厳しそう」「ほぼ決まりかけている応募者がいる」「当該職種は採用者が決まってしまったけれども、違う職種で募集が近々求人が出そう」など、いち転職活動者では知りえない企業の採用最新情報を漏れ聞くことができるかもしれません。(エージェントの手腕次第ですが・・)

転職エージェントと採用担当者の関係

4:リモート面接の調整

海外駐在や駐在妻、社会人留学中の人が帰国時に転職活動をする際、「帰国前にどこまでできるか」というのは大変重要です。

こちらも、いち応募者が「海外在住のためリモートで面接をしてください。」と言うのと、エージェント担当者が採用担当者との会話の中で、「いい人がいるんですが海外在住で〇月帰国予定なんですよね。一次面接だけでもリモートでできませんか?」と聞くのとでは、実現可能性に天と地ほどの差があります。

実際に私もアメリカからの帰国時に、リモート面談の打診を各ルートでしてみましたが、

  • 人事直接 →「残念ながら弊社ではそのような対応はしておりません。」
  • リクルートエージェント →「帰国して準備が整ってから受けるのがマナー」
  • JACリクルートメント →「人事担当者の方に相談してみます」→一次面接はリモート面談が実現。二次も応募企業のアメリカ支社でで受けることができ、帰国前にオファーレターが出た!

と、応募企業にももちろんよるかとは思いますが、JACリクルートメントの担当者の方は「できない」前提ではなく調整を試みて下さり、その結果帰国後はスムーズに働き始めることができたので大変感謝しています。

うり
うり

担当してくださったOさんは、就職後も連絡をくださったりしました。

また、主人の場合には、研究者から経営コンサルへ転職という相当ハードルの高い転職活動をしていましたが、エージェントの方が面接についても可能な限り調整して下さり、リモートで在米中に数件、そして「面接帰国」と称した1週間の一時帰国の間の面接のスケジュールも最高に効率よく(みっちみちに)組んで下さり、そのおかげでやはり主人もオファーレターを帰国前に出してもらうことができました。

私が帰国時転職をしたのはコロナ禍前でしたので、社会全体のリモート化が進んだ今、リモート面接は更に調整してもらうハードルが下がっているはずです。

remote job interview

5:受ける企業特化のアドバイス

また、転職エージェント担当者の方は、人事・採用担当者の方と話す機会があったり、当該企業を直接訪問する機会があったりするため、どういう人を探しているのか実際に働いている社員にはどういう人が多いのか等を知っている場合も多いです。

例えば企業理念は面接前に当然チェックしていくとは思いますが、当該企業の人たちがよく使うフレーズなどを面接の中で自然と使えたりすると、「うちの会社に合いそうだな」と思うのが人の心理ですので、そういう行間情報を聞けるのもエージェントにサポートしてもらうメリットの一つです。

うり
うり

新卒入社した日系企業は合言葉のようによく使うフレーズがあり、就活者や新入社員がそのフレーズを使うと先輩社員からの心象が体感20%は良くなっていました。

また、企業によりエージェントによりですが、採用の過程で行われる筆記試験の内容をかなり詳しく把握している敏腕エージェントの方についてもらえると、筆記試験対策ができる場合もあります。

海外経験を生かした帰国転職向きエージェント4選

それでは、実際にエージェントに登録するにあたり、星の数ほどある転職エージェントの中からどのエージェントに登録をすればいいでしょうか。

ここでは、「海外経験を生かした転職がしたい」「帰国時の転職をサポートしてくれるエージェントを知りたい」という人におすすめの転職エージェントを4つご紹介します。

管理が大変でなければ、複数登録する方がいい案件に出会える確率は上がりますので、全て登録することをおすすめします。

その際には、同時進行で進めるとカオスになりがちなので、まずは一社(私のおすすめはJACリクルートメントに登録をし、転職の動機やCVなどを作成したら、他のエージェントにも登録をする、という流れです。

なお、年齢やバックグラウンドによるかもしれませんが、リクルートエージェントDODAなど国内での転職活動の取り扱いが大半を占めるエージェントは、帰国時転職にはあまりおすすめできません

うり
うり

私はアメリカからの帰国時に両社とも登録していたのですが、「第二新卒にぎりぎり該当しないのでなかなか厳しそうですね。」「帰国してからお話しましょう!」という対応が多く、いい案件を紹介してもらえませんでした。

転職エージェントにはいつ登録したらいい?

転職エージェントには、帰国時のキャリアチェンジや転職を考え始めたタイミングで早めに登録をしましょう。

少なくとも帰国の半年前には、1社でも登録をしておく方が好ましいです。

というのも、逆算して考えると、面接などの採用プロセスで1~2ヵ月はかかりますし、CVや志望動機の深堀など、応募する前の準備期間も同様に1ヵ月程はかかると見ておいた方がいいです。

そして、募集案件は企業のタイミングで出てきますので、広く取れば取るほど、いい案件に巡り合える確率は上がります。

もしこの記事を読んで下さっている方で、帰国まで半年を切っている方がいましたら、JACリクルートメントの無料会員登録は携帯からでも仮登録がしやすかったので、ぜひそこまでは進めてみてください。

それではおススメをご紹介していきますね。

JACリクルートメント

イメージ出典:JACリクルートメント

上記私の体験談でもご紹介したJACリクルートメントは、創業はイギリス、現在日本に本社を構える転職エージェントですが、英国、ドイツ、アメリカ、アジアの8カ国に拠点を構えるグローバルな会社です。

このグローバルな人材市場を網羅しながらも日本市場で長い実績があるのが最大のおススメポイントで、まさに海外を経験した日本人の強み弱み、アピールポイントやどういう企業が合うのかというのをよく知っています。

また、JACリクルートメントは自社も上場企業で、中期経営計画などもIR情報で公開しており、ガバナンスがしっかりしています。

これがなぜ大切かというと、コンサルタント(担当者)の質が保たれることに繋がるからです。

実際にJACリクルートメントはコンサルタントの教育にとても力を入れているため、転職希望者にとっては、頼りになるコンサルタント(担当者)に付いてもらえる可能性が高いと言えます。

なお、「年収800万円~の転職」と書いてあると敷居が高いように思えますが、私がお世話になった際にはもっともっと年収の低いアソシエイト~ジュニアレベルでも丁寧に対応して下さりましたので、安心して登録してください。

ビズリーチ

イメージ出典:ビズリーチ

「こんな人材どこで・・!」「ビズリーーーチ」のCMで近年知名度が急上昇しているのが、ビズリーチです。

ビズリーチは、転職エージェントというよりも転職サイト、つまりプラットフォームに近く、登録をしておくと、ヘッドハンターや企業から直接「この仕事興味ない?」というお声がけがある、というサービスです。

企業からの直接スカウトの場合には、案件ごとに自分で対応する必要がある場合もあるので、その際には対応に最新の注意を払う必要があります

しかし、実態としてほとんどはビズリーチに登録している登録ヘッドハンターの人たちが案件ごとに声をかけてくることが多く、この登録ヘッドハンターが転職エージェント担当者のような役割を担ってくれます。

マイケル・ペイジ

次にご紹介するマイケル・ペイジとロバート・ウォルターズは、自身もゴリゴリの外資系の転職エージェントです。

外資系の転職エージェントについては注意が必要で、ガバナンスがしっかりしていないことが多いです。

どういうことかと言うと、個人主義の外資の社風をそのまま持つ転職エージェントなので、各コンサルタント(担当者)の個人プレーであることが多く、またコンサルタントの給与体系も成功報酬が占める割合が非常に大きいため、下記のような傾向があります。

  • 担当者の当たり外れが激しい
  • 担当者との関係性はドライ
    「CVをいついつまでに送ってください。」と言われ、内容レビューまではしてくれないケースも。
  • 担当者間で情報共有がなされておらず、一つの案件を進めている間に別担当者から連絡が来ることも。
  • 担当者が日本の企業文化を理解していない
  • ジュニアレベルの転職にはあまり親身になってもらえない(成功報酬が低いため)

一方で、マイケル・ペイジやロバート・ウォルターズというと、海外でも大手エージェントであるため、外資系企業からの案件提示が豊富であることという面もあります。

JACリクルートメントなど、しっかりと個別に見てくれるコンサルタント(担当者)にCVや志望動機の基礎固めをしてもらった後に、持ってきてもらう案件の幅を広げるためにマイケル・ペイジやロバート・ウォルターズにも登録する、という流れがおススメです。

イメージ出典:マイケル・ペイジ

ロバート・ウォルターズ

イメージ出典:ロバート・ウォルターズ

LinkedInに登録するだけでは不十分?

海外から「日本で」の転職活動をする場合、LinkedInはしっかり対策をしてプラスではありますが、十分条件ではありません。

理由は至ってシンプルです。

海外からの転職でLinkedInだけでは不十分な理由

1. 採用プロセスが海外とは違うから

2.LinkedInを活用している企業数が少ないから

1.採用プロセスが海外とは違うから

採用プロセスが海外とは違うから、というのはどういうことか。

ひとことで言うと、「Talent Acquisition」のポジションの人が、日本の企業の人事部には通常いないからです。

このTalent Acquisitionの人は、言い換えると企業専属ヘッドハンターです。

その企業の求人内容を熟知していて、LinkedInを中心にそれに合致する人材を探し、声をかけてきてくれます。

うり
うり

私も今のカナダ現地企業は、その会社のTalent Acquisitionの人が声をかけてきてくれて、「興味あったら応募してほしい」と言われたので応募しました。

日本企業にはこの機能の仕事を人事部でしている人は少なく、そのため転職エージェントがその役割を果たしている、という構図があります。

クローズド案件が多いのも、エージェント文化があるからですね。

2. LinkedInを活用している企業数が少ないから

さて日本の人事部の採用プロセスでは、企業からの直接ヘッドハントは一般的ではないことをご説明しました。

ぐーす
ぐーす

いやアタシLinkedIn登録してるけど日本の企業結構活発よ?(ドヤぁ)

という訳で、私うりも興味があったので、人気の転職先がどれ程LinkedInに求人を載せているのか見てみました。

使ったデータは、DODAの「社会人が選ぶ“働きたい企業”第1位は? 転職人気企業ランキング2023<総合>」のトップ30企業を参照させていただき、私が自分でLinkedInで調べました。

結果がこちら

思った以上に、日本市場ではLinkedInに求人が載っていなかった!です。

うり
うり

知多蒸留所に応募しそうになったわ

これは結構驚きの結果で、というのも私はLinkedInを結構活用しており(ドヤしないけど)、自分の興味のある業界は日本の大手企業をフォローしていて、活発に投稿している企業もチラホラあるんですよね。

そういった企業も日本の求人は載せていなかったりしたので驚きました。

でも考えてみれば投稿は英語だったし、海外支店の求人は載っていたので、日本企業にとっては「海外の人材バンク」的な位置づけなのですね。

となるとやはり、LinkedInに登録をしているだけでは、帰国時の転職活動が成功するとは言えません

日本の転職市場は、日々変化してはいますが、やはりそういった市場の変化も含め、エージェントを活用するのが一番の近道です。

海外から帰国時の転職活動【まとめ】

  • 海外駐在や社会人留学からの帰国時転職には、外資系やグローバル企業に強い転職エージェントへの登録が必須
  • まずはJACリクルートメントのように、しっかりとサポートをしてくれるエージェントに登録をする。
  • いい案件の紹介がないようなら、ビズリーチのような転職サイトや外資系転職エージェントへの登録も。
  • 帰国前にオファーレターを獲得し帰国後スムーズに働き始めるためには、早め早めの準備が必要!

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