「賃金が上がらない日本」についてのニュースを、今年いったい何度目にしたことでしょうか。
残念ながらそれは事実で、日本はOECD諸国の中でアメリカやドイツ等と比較して実質賃金はこの30年横ばい傾向が続き、労働者にとっては厳しい環境となっています。
韓国にも抜かれてんじゃん!
この一連のニュースがきっかけで、外資系企業への転職や海外移住を本気で考え始めた方も多いのではないでしょうか。
確かに、日系大手で新卒から10年近く働いてるけど、責任だけ増えて給料はたいして増えてない・・
日系企業での働き方に窮屈さを感じる
自分を社畜としてネタにしてきたけどこの先もこのままでいいのだろうか・・
こういったモヤモヤがあるなら、現状に甘んじる必要はありません。
上のグラフを見れば明らかなように、同じ仕事内容でも、外国資本の会社に移るだけで給料が大幅アップしたという話はごまんと聞きます。
とはいえ、慣れた環境を離れるには勇気がいりますよね。
外資系企業に転職したいけれど、成果主義についていけるか不安・・・
英語力はどの程度ないといけないのか・・
就職活動なんて新卒以来だから何から始めていいか分からない
この記事では、外資系企業への転職を検討しているけれども今一歩踏み出せずにいる方へ向けて、外資系転職のメリットやデメリット、成功する転職の方法について、実体験を元にして解説しています。
外資系転職のメリット・デメリット
どんな選択にもいい面と悪い面はあります。
日系企業から外資系企業に移った人の大半は、
- 働き方がフレキシブルになった
- 同じ仕事内容で給与が大幅アップした
などのメリットを感じられていますが、そう思えない転職も確かに存在します。
そういう人たちが、外資系企業への転職を実行する前に知っておくべきだった点について、私がこれまで聞いたことのある「外資系企業で働くメリット・デメリット」としてまとめています。
まずは下の表は、よく言われる外資と内資(日系)との文化の違いです。
これが実際に働くと、どのように影響してくるのかを、口コミ方式でご紹介します。
デメリットの口コミ
評価される人材とされない人材との差が激しい。成績が良くない人は、上司が「改善プラン」のようなものを立てて密にフォローしてくれるが、そのやり方が合わない場合に短期間で辞めていく人は確かにいる。
社員間の関係は割とドライ。先輩が手取り足取り教えてくれる環境ではないので、新卒で入社するよりも、ある程度のビジネスマナーや自分の仕事の仕方が分かっている中途での入社の方が仕事はしやすいように思う。
営業の職種は外資の成果主義が最も顕著に求められる職種。数字が出ない時は給料も低く、上からのプレッシャーも感じる。逆に数字が出せている時には給料も内資では考えられない大幅アップ、社内でも英雄扱い。
外資系企業の日本法人の場合、本社と日本支社で決定権との強さが全然違う場合がある。「日本のお客さんにはこのやり方は通用しない。これが必要。」と進言しても、グローバルの予算ややり方が優先されて聞き入れてもらえないというケースも。
メリットの口コミ
内資企業の負の部分を嫌と言うほど見てきて外資への転職を決意。やはり外資には内資の謎ルールがなく、それから解放されただけでも働きやすさを感じている。
転職で給料が大幅アップしたためプレッシャーに感じていたが、入社して周りを見たら自分の実力だと極めて妥当と感じた。「この数十年日本は給与水準が上がらないが、外国は給与水準が上がっている」という最近よくするニュースの影響を目の当たりにした。
組織がフラットなので、かなり立場が上の上司でも意見を言える。むしろ意見を言うことに感謝される。
社員の社外でのスキルアップにとても協力的。オンラインで修士課程を受講している同僚や、ボランティア活動に力を入れている同僚がいて、その人達が必要な時に定時で上がれるように、例えば繁忙期とテスト期間が重ならないようになど、上司が仕事量の調整を進んでしてくれる。
残業時間が1/5に減った。定時後30分も残っていると、上司や周りの人から「大丈夫?」と声がかかる。時間内に終わらせられるよう就業中集中するようになったし、定時後はジムで運動するなどプライベートの時間を持てるようになった。
いかがですか?メリット・デメリットは確かにありますが、「給与水準」「風通しの良さ」「ワークライフバランス」などは他の外資転職経験者もよく口にするところです。
あなたが社畜から抜け出して、労働効率を上げることでプライベートも充実させたいと考えているならば、生活の中で多くの時間を費やしている「仕事」の環境を変えることは極めて重要であると言えます。
それでは、環境を変えるべく動く際に、押さえておくべきポイントはなんでしょうか。
ここをしっかり押さえておかないと、「こんなはずでは・・」な外資系転職にならないとも言えないので、しっかり読んで理解してくださいね。
外資系転職 4つの成功のコツ
順番に解説していきます。
1: 英語力に固執しない
外資系=英語 というイメージがありますよね。
これは必ずしも間違っていなくて、本社が海外にあって、経営陣が日本語話者ではない場合、上の方での決定は当然英語で降りてきます。
【社内文書は英語である確率が高い】
ということですね。
ただし、その確率は日本の組織の大きさと反比例する傾向にあり、日本法人の大きさがある程度あれば、日本の偉い人たちの層で噛み砕かれた、または日本語になった同じメッセージが配信されることもあるでしょう。
また日本法人の規模が大きければ、必然的に日々接する人は日本法人の中の人やお客さんが多いわけで、業務のほとんどが英語、ということはむしろ珍しいという外資系企業も多数存在します。
英語が完璧でも、日本語のビジネスにおけるやりとりが怪しい人は特に営業は厳しい!
ですので、「英語力にそこまで自信がないから…」と二の足を踏んでいる人は、正直に申し上げてもったいないです!
むしろ「日本語・日本のビジネスマナーのレベルが高いこと」に自信を持つべきです。
また、仮に自分の英語力より多少高い英語力が要求される仕事だったとしても、他のスキルで補完できるのであれば全く問題ありません。
私も外資系市場調査会社へ入社した当時はそれはひどい英語力でした。
しかし、調査力・分析力で頑張っていたら普通に評価されて昇進もできました。
英語環境にいるうちに英語は上達したしね。それでもチームで英語力は一番低かったと思っています。
2: 自分を安売りしない
外資系…というか、海外のビジネス文化、英語のビジネス文化は、基本的に誇張文化です。
英語力や年齢、経験などで負い目に感じるところがあったとしても、「自分が今できること」を自信を持って伝えればOK!
だって、iPhoneのお披露目を考えてみて下さい。
毎回「史上最高の…」って言っていますよね?
まだまだ改良ポイントはあるけど、その時点での達成やアピールポイントを「まったく新しい」「驚きに満ちた」などのようにアピールして、「この最高のiPhoneが欲しい!」と思わせているんですよ。
ちなみに新製品発売後やバージョンアップ後にエラー出て修正かけるなんて日常茶飯事です。
でもあの新作発表会は毎回みんなわくわくして、「すげー!」となっている訳ですよね。
あれぞ外資系の売り込み方の最たるものだなと思います。
現時点での到達・実力に、自信を持ってください。
自分を売り込む方法
自分の達成してきたものを200%に誇張してアピールする(そしてそれを負い目に感じる必要はなし!)というのはこれまで見てきた通りですが、では、どのような場面でアピールができるでしょうか?
実は、面接の場に至るまででも、自分を売り込むチャンスというのは多々あります。
LinkedInを活用
LinkedInは、外資系への転職を考える場合には必ず登録をしておくとベターです。
プロフィール欄に職歴や学歴、ボランティア活動やコース受講の履歴をしっかり書いておくと、企業の採用担当やヘッドハンターがLinkedIn内で検索をした時に「こんな人がいますよ」とあなたのプロフィールが表示されます。
海外ではLinkedInを通じた転職は最も一般的と言えるため、外資系企業の採用担当は日常的にLinkedInをチェックしていますので、目に留まるチャンスと言えます。
LinkedInが何だかわからない人は、こちらの記事も読んでくださいね。
転職サイトにも登録する価値あり
同様に、ビズリーチなどの転職サイトにも職歴等を登録をしておくことで、企業の採用担当やヘッドハンターからスカウトを受けスムーズに面接まで行けたというケースをいくつか聞いたことがあります。
面接は自分を売り込む最大のチャンス!
いわずもがなですが、企業の採用担当者や将来のチームメイトと直接話すことができる面接は、最大にして最後のアピールチャンスの場です。
日系企業だと無難に、ある程度謙虚に、会社に合わせた自分を演じるのも手ですが、個性や個々の能力が重視される外資系では、手段もある程度自由です。
私が以前に勤めていた外資系企業では、採用面接の際、「〇〇〇〇の略歴と能力」のような5分程のプレゼンテーションを作ってきた人がいました。入社後も入社後研修の際の自己紹介に活用していたようで、面白いなと思いました。
「1分に自己紹介をまとめなければいけない」というルールは外資にはないし、話だけの1分よりも視覚情報を用いた5分の方が聞いている側も集中力が持つし、記憶にも残りました。
エージェントからの客観的な推しが効く!
3: 入社前に色々確認する
さて、転職を成功させるためには、反対にあなたの方も企業を厳しい目で見なければなりません。
「採用していただけるのならば何でもします!」という精神ではなく、
「この仕事は自分の貴重な資源(時間やスキル)を投資するに値するか?」
という目で、特に以下の点については面接の際にはしっかり疑問点をクリアにしましょう。
- 収入面
- 社内文化
- できれば所属することになるチームメイトや上司と話す機会を
面接で聞きにくい場合には、転職エージェントに聞くことで解決したり、エージェントを通してうまいこと聞いてもらえたりしますので、面接のときに聞きたいことの優先順位をつけ、時間や雰囲気によってその場で聞くものと、エージェントに聞くものとを分けるのも良いでしょう。
4: 早い時期から動く
新卒採用や、日系企業の大規模中途採用と異なり、欠員ベースで求人を出すのは外資系企業の大きな特徴です。
これは、例えばマーケティングチームで欠員が出た場合に、日本企業でよくあるように社内の他部署から人を異動させるのではなく、社外からマーケティングの分野に強い人材を採用する、という、専門性重視の外資の文化でもあります。
そのため、いつ自分の興味がある求人が出るかは分かりません。
また、応募してきた人全員と面接はせず、いい人材の採用が決まったら募集を締め切ってしまう企業がほとんどです。
募集が出たらなるべく早く応募ができるよう、
- エージェントへの登録、CV作成&推敲
- LinkedInへの登録
は、今現在転職を検討していなくても、動いておいて損はないです
外資系企業に強い転職エージェントを使うべき理由
これまで見て来た外資系転職成功の秘訣の中でも、エージェントをうまく活用することでより良い転職活動ができることを既にお感じになっている方もいるかもしれません。
株式会社ONEが提供する「転職ベスト」が2021年に執り行った転職者アンケートにおいても、62.9%の過半数の回答者が、「転職エージェントを利用した転職の満足度は高い/やや高い」と回答しています。
それでは、転職エージェント、そして外資系企業への転職の場合は特に外資に強いエージェントを使うと、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットは以下の4つです。
順番に解説していきますね。
1:給与・条件交渉
前の段落で、直接企業に聞きにくいこともエージェントを通じればさりげなく聞くことができる、とお伝えしました。
これは給与や条件に関することの調整で最も重要となってきます。
例えば、最終面接まで行っている応募者があなた一人しかいない場合、給与交渉は強気に出てもオファーが出る可能性は高いですよね。
反対に、「もう一人いい人がいて・・」という場合には、強気な給与交渉が裏目に出る場合もありますので、慎重になるべきです。
基本的に採用活動の進行状況は応募者本人には伝えられないので、エージェントに最終面接の後のフォローの電話等でさりげなく採用担当者に聞いてもらうのがベストです。
採用される際の給料が高い程、エージェントに入る報酬も高いので、給与交渉は転職エージェントの腕の見せ所。しっかりとやってくれます。
実際に、先述の転職者アンケートでも、「転職エージェントを利用してよかった点」として圧倒的トップに来ている理由が、「年収アップに繋がった」です。
信頼のおけるエージェントと二人三脚で行うことで、年収アップに繋げましょう!
2:受ける企業特化のアドバイス
また給与交渉という最終局面以外でも、転職エージェント担当者の方は、人事・採用担当者の方と話す機会があったり、当該企業を直接訪問する機会があったりするため、どういう人を探しているのか、実際に働いている社員にはどういう人が多いのか等を知っている場合も多いです。
例えば企業理念は面接前に当然チェックしていくとは思いますが、当該企業の人たちがよく使うフレーズなどを面接の中で自然と使えたりすると、「うちの会社に合いそうだな」と思うのが人の心理ですので、そういう行間情報を聞けるのもエージェントにサポートしてもらうメリットの一つです。
外資系企業の場合は、ホームページで公表されている本社の情報は分かりやすいけど、日本法人の雰囲気や本社との力関係は聞かなきゃわからないです。
また、企業によりエージェントによりですが、採用の過程で行われる筆記試験の内容をかなり詳しく把握している敏腕エージェントの方についてもらえると、筆記試験対策ができる場合もあります。
3:クローズド案件
エージェントを使うもう一つの大きなメリットは、クローズド案件を多く扱っていることが挙げられます。
DODAやリクルートなどの転職サイトに掲載されている求人情報というのは実はほんの一部で、企業によっては「転職サイトに掲載はしていないけれども求人している」「積極的に採用を行っているわけではないけれども良い人がいれば採用したい」という場合も多く、こういった場合、日ごろから人事担当者とやりとりのある転職エージェント担当者を通してのみ応募ができる、ということがあります。
外資系企業、特にコンサルはクローズド案件多い印象
2:CVなどのチェック
同様に、履歴書、CV、カバーレターなどのチェックも、外資系に特化したエージェントの大変助かるところです。
履歴書とCVはカバーしている項目(学歴や職歴)は似ているものの、内容の深さや目的は違うので、CVが単なる履歴書の英訳だと薄っぺらい内容のものができてしまいます。
外資系企業で採用プロセスに携わっていた身としては、基本的に見るものはCVなので、履歴書いる?と個人的には思うのですが、人事担当者はスクリーニングも兼ねて見ているようでした。
ですので、日本語履歴書→人事担当者向け。CV→雇用されたら一緒に働くことになる上司向け。に響くように書くのが良い訳なのですが、特に英文CVを書いたことがない場合は、第三者の目を通してのチェックがあると安心です。
なお、一度魅力的でしっかりとしたCVを作り上げておけば、その後の転職では更新していくだけで使えますので、時間をかけてしっかりと作りこみましょう。
外資系企業に強い転職エージェントはずばりここ!
それでは、実際にエージェントに登録するにあたり、星の数ほどある転職エージェントの中からどのエージェントに登録をすればいいでしょうか。
まず初めの一歩として登録する転職エージェントには、私自身もお世話になったJACリクルートメントが圧倒的におすすめです。
管理が大変でなければ、複数登録する方がいい案件に出会える確率は上がりますが、初めから手広くするよりも、まずは信頼のおけるエージェントで、志望動機を練り上げたり、CVの完成度を高めてから他のエージェントに登録をする方が、効率的と言えます。
JACリクルートメントとは?
JACリクルートメントは、創業はイギリスですが現在日本に本社を構える転職エージェントですが、世界11ヵ国に拠点を持つ、グローバルな会社です。
このグローバルな人材市場を網羅しながらも日本市場で長い実績があるのが最大のおススメポイントで、まさに海外を経験した日本人の強み弱み、アピールポイントやどういう企業が合うのかというのをよく知っています。
また、JACリクルートメントは自社も上場企業で、中期経営計画などもIR情報で公開しており、ガバナンスがしっかりしています。
これがなぜ大切かというと、コンサルタント(担当者)の質が保たれることに繋がるからです。
実際にJACリクルートメントはコンサルタントの教育にとても力を入れているため、転職希望者にとっては、「エージェントの担当者の当たりはずれ」に振り回される可能性は低いと言えます。
なお、「年収800万円~の転職」と書いてあると敷居が高いように思えますが、私がお世話になった際にはもっともっと年収の低いアソシエイト~ジュニアレベルでも丁寧に対応して下さりましたので、安心して登録してください。
JACリクルートメント登録方法
登録はスマートフォンから5分~10分程で完了しました。
「新規登録はこちら」をクリックし、下記を入力の上「仮登録」
①直近の在籍企業の職種(系統)
②居住している都道府県(海外もOK!)
③直近の年収
④メールアドレス
上記を送ると、本登録用のURLがメールで送られてきますので、アクセスして簡単な職歴と学歴、住所氏名などを入力して、本登録完了です。
職歴なテンプレートが職種ごとに用意してあってスマートフォンでも書きやすかったけど、本登録のタイミングでPCに切り替えてもいいかも
外資系への転職【まとめ】
- 円安の今、外貨建てで業績を伸ばしている外資系企業への転職は狙い目!
- 外資系企業には、日系企業にはないメリットも多い
- 外資系への転職を少しでも考えているなら、
エージェント登録 (おすすめはJACリクルートメント)
LinkedIn登録
はとりあえずしておきましょう!
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