転職活動や就職活動の際、面接はひときわ緊張をするもの。
ましてや、それが英語での面接だったら、なおさらですよね。
今度、生まれて初めて英語の面接を受けることになった!
面接対策何をすればいいのか・・
とんちんかんな受け答えをしてしまったらどうしよう・・
しかし、しっかり対策をしていけば、特に面接の最初の方の流れはある程度決まっています。
そしてスムーズなスタートを切ることができれば、その後は心を落ち着けて話せるはずです。
この記事では、英語面接の最初の15分を成功させるための最重要ポイント「自己紹介」の流れと攻略法をご紹介します。
面接に限らず、外資系企業への転職を成功させる秘訣は、こちらの記事もぜひ併せてお読みください。
英語面接の流れと自己紹介でカバーすべき情報
英語での面接とは言っても、さほど特殊なことはありません。
日系企業でも1社目を経験してからの中途採用面接であれば、流れやカバーすべき内容はほとんど同じと言えます。
どうですか?特に驚くべき項目はないですよね。
あえて言えば、英語面接を初めてするのであれば、注意をするべき点は以下の2点です。
- アイスブレイキング(会話の始め方)
- 志望動機(自己紹介のPart 3)
この部分は、外資系だからというより英語の文化が日本語の文化と少し違うので、相手の文化に自然なように微調整して準備していくというイメージでしょうか。
それでは、各ステップについて解説をしていきます。
1: Greeting to Icebreaking
日本の面接、特に新卒面接の場合には、部屋に入り「失礼します」と着席し、面接官から声をかけられるまで静かにしているのが一般的ですが、英語面接の場合はもっとコミュニケーションが活発で自然な場合が多いです。
これは、「こんにちは」「こんにちは」で挨拶が完結する日本語と、「Hi, how are you?」と、挨拶から会話が膨らむ英語の、言語文化的な違いにもよるものです。
一般的なGreetingの流れ
面接官 Hi, you must be Uri? I’m Michael. Nice to meet you!
あなた Nice to meet you, too, Michael san. Thank you for your time today.
面接官 Please have a seat.
あなた Thank you.
相手の呼び方は、「Mr. / Ms. 苗字」が無難ですが、こちらを最初からファーストネームで呼んできたり、相手がファーストネームしか名乗らなかった場合には「名前+さん」がおススメです。
握手はする?
私個人は、2023年の今の状況なら相手が手を出して来たら笑顔で応えます。
Icebreakingで無難なネタ
Icebreaking という言葉を聞いたことがない人もいるかもしれないですね。
なんてことはない、世間話です。
社会人を経験したことがある人ならば分かると思いますが、会議の前や面談の前、「今日暑いですね。(寒いですね。)」なんて言う、あってもなくても変わらないような会話をすることがありますよね。
会話に中身がなくても、その後始める本題に入りやすくなるという意味があるので、実はこの「アイスブレイキングをそつなくこなす」というのは意外と重要。
イギリス人同士ならブラックジョークをうまく入れるとグッと距離が近くなったりもしそうなものですが、採用面接においてはリスクを冒してまで高度なウケを狙わず、無難な会話をするのが吉です。
その後、面接に参加する人が揃い、面接官側から面接を始める旨の簡単な挨拶、場合によっては簡単な会社説明や今回選考するポジションの説明があった後、応募者側に自己紹介を促す流れが一般的です。
2 : Tell me about yourself
さあ、いよいよあなたのターン、自己紹介パートです。
同じ内容に、下記のような言い方もあります。
- Could you walk us through your experiences / background?
- I’d love to hear about your journey.
この質問に対する回答としての自己紹介は、3段階に分けて、まずはそれぞれ簡潔に説明をするのが一般的です。
基本的に喋るのは応募者側なので、長くなりすぎず自分の魅力を余すところなく伝えられるよう、十分に練り上げて準備しましょう。
(1) Describe who you are
自己紹介の第1ステップでは、簡単に現在のポジションと仕事内容を伝えます。
(営業) My name is Taro Yamada, and I am a senior account manager at ABC company. My major responsibilities at my current job is managing existing clients and expanding the client base. (山田太郎と申します。ABC社で営業をしています。現職での主な業務は既存顧客の管理と新規開拓です。)
(人事) I am a HR manager with 5 years of experience managing all aspects of the HR function from recruitment to training, to benefits for several companies.(人事担当として、数社で過去5年に渡り人事関連全般、採用からトレーニングまで行っておりました。)
- (リサーチ) I have been worked as an market research analyst for the past 6.5 years, where I conducted research on various consumer goods industries including luxury goods in Japan.(過去6年半、市場調査アナリストとして勤務し、日本の嗜好品市場を含む様々な消費財市場の調査を行っておりました。)
(2) Your experience and strength
第2ステップとして、現職(前職)での実績や、業務を通じて得たスキル、あなたの強みを伝えましょう。
しかしご注意を。
私は納豆のようにねばり強い営業マンでした!
というのは外資系の英語面接で言っても「?」となるだけです。
実績は数字をしっかり出して、下記のように伝えましょう。
In my current job at ABC company, I have achieved more than 10 % annual sales growth over the three years. My strong networking and relationship management skills have resulted in expanding the customer base by 40%. (ABC社での現職においては、3年連続で年間売上高を10%以上の増加を達成してきました。ネットワーキングスキルと顧客マネジメントスキルを活用して、顧客ベースを40%拡大することに成功しました。)
なお営業系以外だと、数字は必須ではないですが、出せる範囲でやはり定量的な成果を提示する方が、現職(前職)での成功をアピールすることができます。
Through my experience as an analyst, I enjoyed making a deep dive into market trends as well as their background, speaking with industry players to discuss trends. In the meantime I have acquired and reinforced my analytical skills using various data that are publicly available. I also had multiple opportunities to show-case my research findings in conferences, in some of which I made presentations for up to 100 audiences.
質問されてから焦るよりも、数字はしっかり準備して自分から提示した方が良いね。
(3) : How you fit in the position
さぁ、一番重要な最終段階です。
Part 1, Part 2 で紹介してきたあなたの経験やスキルを、応募するポジションにうまく繋げて、「なぜこのポジションに応募するのか」をアピールしましょう。
ポイントは、「冷静と情熱のあいだ」です。
情熱=あなたの熱意や思いが伝わるように、
冷静=第三者が聞いても合理性があるように、
話すことが大切です。
Now that I have a successful experience of gaining new clients in XXX industry, I would like to replicate this success with my approach even in other industries and now I am very eager to meet the challenge of developing new territories for your company.(XXX業界で新規顧客開拓に成功した今、新しい業界でも私の手法で同様に成功するか、再現してみたく、貴社に転職して新規顧客の開拓に挑戦することにとてもやりがいを感じます)
I have carried three quite successful projects as a project manager last year where I managed from research to planning sales strategies and marketing. However, these experience led me to discover that my interest is most located in the research works and made me wish to dig much deeper expertise as a researcher at your company. (プロジェクトマネージャーとして、昨年は3件の案件でリサーチから販売戦略、マーケティング戦略に至るまで担当をし、成功を収めました。この経験の中で、自分の一番の興味関心はリサーチ分野にあると発見して、リサーチ分野でより専門性を高めたいと考えるようになりました。)
転職の正直な動機が現職に対してのネガティブなことだったとしても、それには触れず、前向きな志望動機を作るようにしましょう。
自己紹介の後の会話の流れは?
自己紹介の後は、自己紹介で話した内容の中で、面接官側がさらに詳しく聞きたいことを深掘りするような質問をされることが一般的です。
例えば
Could you tell us a little more about your roll at ABC company? (ABC社でのあなたの役割をもう少し詳しく教えてもらえますか?)
How big was the account base you were managing? (あなたが管理していた顧客ベースはどのくらいの人数/社数/売上規模だったのですか?
What kind of research methodologies have you used? (どのような調査手法を使ったことがありますか?)
などのように聞かれます。
回答例は、
In my current role, I have three major responsibilities, which are managing social networks of our Japan branch, analyzing access flow into those social network posts and improving and maximizing marketing results with the current and new posts. (現職での主業務は3つあり、SNSの投稿を管理し、流入を分析し、マーケティング効果を改善・最大化することです。)
英語面接 自己紹介後の会話、6つのポイント!
さて、自己紹介まではある程度事前に準備ができますが、その後がボロボロではせっかくバシッと自己紹介をキメられたとしても台無しです。
自己紹介後の会話も、可能な限りしっかり準備をしましょう!
以下に、英語面接の自己紹介後の会話のポイントと、具体的に使える文例を紹介していきます。
1 : 相手が深堀りして聞きたいところを戦略的に回答を準備しておく
さて、ここで今一度、なぜ英語面接は向けて自己紹介の準備をしているのか考えてみましょう。
あなたは、英語面接をそつなくこなしたいのではなく、応募している仕事に採用されたいのですよね?
それならば、面接官に、「この人即戦力になりそう」と思わせなければなりません。
つまり、応募している職種の仕事内容に、いかに自分のこれまでの仕事内容が近いか(=経験を積んでいるか)という部分は具体的に伝える必要があります。
面接官側からしても、応募者の経験値を具体的に測る必要があるため、現職(前職)の具体的な仕事内容や仕事の進め方は必ず深掘りして聞かれると言っても過言ではありません。
そのため、先に紹介した例2つ
・より具体的な仕事内容
・仕事の進め方
については、予め「準・自己紹介」として、完璧な回答を準備しておきましょう。
2: Job descriptionと企業研究は事前にしっかり
ポイントの1つ目をしっかり理解した方にとっては当然のこととなってしまいますが、「準・自己紹介」で具体的に話す現職(前職)の経験を応募する仕事に寄せるためには、応募する仕事の深い理解が必要不可欠です。
事前にJD (Job Description) = 職務説明はもらっていると思うので、しっかり読み込みましょう。
また、企業ページをよく下調べして、例えば
・社員紹介
・レポートなどコンテンツ
があれば目を通しておくようにしましょう。
面接の際に「拝見したんですが」と言及すると、喜ばれます。
3: まずは「結論」そして「理由」
ビジネス英語では、結論ファーストで、そしてその後その理由や、結論をバックアップするストーリーを話すのが一般的です。
質問への回答をする時に意識するようにしましょう。
例 When you have multiple tasks and it seems difficult to accomplish all of them by the deadline, how would you do?
回答例 In that case, I would first sort out all the tasks by priorities, measure archivable point by the deadline, and discuss with my supervisor.
4: 相槌や話し始めるタイミングには注意
日本語では「はい」「ええ」「そうですね」等と、相手が話している時に相槌を打ちますが、英語では会話がよりキャッチボール的で、相手の話がひと段落した段階で自分のターンになります。
日本人と話し慣れていない外国人の場合こちらが相槌を打ちすぎていたり、向こうが話している途中で「Oh, I see.」などのコメントを入れると、話を遮られていると感じることがあるので、注意しましょう。
これは私の元上司のアメリカ人が実際に言っていたこと
5: カジュアル英語にご注意を!
これは、留学経験者や帰国子女が陥りがちなことなのですが、日本語でも学生の話し方と社会人の話し方が違うように、英語にもやはり場に応じた話し方があります。
とはいえ、気にしすぎて言葉が出て来なくなるほど気にしなくてもいいので(特に国内で面接する場合は)、日本人がやりがちな以下3点だけでも頭の片隅に置いておいてください。
6: 必要に応じて逆質問も
例えば、仕事の進め方について質問された場合、自己紹介時よりも詳しく回答をする訳ですが、面接を受けている企業のやり方を聞くチャンスでもあります。
私は市場調査をしていたため、採用面接に面接官の1人として同席する際、応募者のこれまでの調査経験をなるべく詳しく聞いていました。
例えば定性調査(Qualitative)なのか定量調査(Quantitative)なのか、情報ソースは一次ソースか二次ソースか、外注はしていたか、調査結果はどのような形で発表していたか、などです。
そして、反対に応募者の方からも質問をいただくケースもありました。
例えばデータベースはどのようなものを持っているか、などです。
仕事の内容理解を擦り合わせておくことで、入社後の「こんなはずでは…」を防ぐことができるので、このやりとりはとても重要だと思っていて、不明点があれば応募者側からも積極的に質問をするべきだと考えます。
面接の最後に質問タイムが設けられている場合が多いですが、職務内容に関することは早めの段階でクリアにした方がその後の会話もスムーズですので、「May I also ask a question about the position?」という感じで聞いてみましょう。
英語面接で絶対的に使える相槌・返答集
相手に同意する
Exactly.
That is so true.
I totally agree with what you just said.
I cannot agree more.
上記のような短い回答で同意を表現した後、「なぜそう思うか」の具体的な根拠を話します。
例えば
That is so true. It is obvious that consumers are now utilize social media as a search tool just like they used to use Google. Posting up-to-date information and make real time communication is crucial for today’s marketing, especially if you are targeting young consumers. (仰る通りです。かつてグーグルを使っていたように、今日の消費者がSNSを検索ツールとして利用していることは明らかです。最新の情報を投稿したり、リアルタイムなコミュニケーションをとることは、特に若年層をターゲットとしたマーケティングでは今や必要不可欠です。)
言われた内容を確認する
- May I double check if my understanding is correct?
- I just wanted to make sure if I understand your question (what you said) correctly, but did you mean…?
反論する
I see your point that the Japanese demographic is aging. On the other hand, however, we need to be also aware that today’s senior consumersin Japan are active and willing to pay more for leisure.
備えあれば憂いなし!面接前にすべき対策
Youtubeはイメトレに最適
すごい時代だなーといつも感心してしまうのですが、Youtubeは英語面接のお手本動画がゴロゴロと転がっています。
job interview 等のキーワードで検索をかけるとたくさん出てくると思いますので、通勤時や隙間時間でいくつか見てイメージを作っておくといいでしょう。
もし外資の中でもコンサルティング職を受験する場合には、「ケース面接」という特殊なやりとりが入る可能性が濃厚なので、マッキンゼーあたりが確か出していたケース問題解答例の動画を見ておくことをおすすめします。
オンライン英会話等で実際の会話の場数を踏もう
Youtubeでイメトレはできるものの、リスニングとスピーキングとではまた難易度が違うのは英語あるあるですよね。
本気で英語面接を突破したい場合には、正直なところ「話す練習の場数を踏む」ことは必要不可欠です。
用意した自己紹介を、「暗誦する」のではなく、「相手に伝える」ように話す練習を何度もした上で、実際に誰かに面接官役をやってもらって質問をしてもらう。
これをやることで、自己紹介に抜け漏れがなくなりますし、自分のものとして自信を持って話せるようになります。
そして、自信の有無は英語面接では決定的に大事です。
以前に採用面接に同席した際、経歴も質疑応答の内容も問題ない方がいたのですが、英語に自信がなさそうというか、優しく穏やかで悪く言えば自信なさげに話す方がいて、アメリカ人上司が面接後「I cannot see confidence in him. Perhaps because of not enough experiences. If we hire him he would have to start from the junior level. 」(自信を感じられなかった。経験不足からくるものかな?もし採用するにしてもジュニアレベルからスタートだな)と言っていました。
本気で練習するなら、英会話スクールで
例えば、
「2023年3月までに外資系企業から内定をもらう!」
などの時間的な目標があるのなら、ガッツリと英会話スクールに通ってビジネス英会話の底上げをする、という期間を作るのはいいアイデアです。
スクールに通うことで、単なる面接対策だけでなく、入社後にスムーズにビジネス英語文化に馴染めるようになるでしょう。
英会話スクールは星の数ほどあるので、迷われると思いますが、私は以下の3つの理由でGabaに短期で入会して、社内プレゼンテーションや海外出張時の商談の練習をしてもらいました。
個人チューターで必要な時、必要なだけ
英会話スクールへの入学までは・・という方は、単発で、「英語模擬面接とフィードバックだけ」「面接対策だけ」を引き受けてくれる個人の人に見てもらう、という手があります。
ココナラは、個人がスキルや経験を販売して必要な人に利用してもらう、というプラットフォームですが、こちらでも英語面接のサポートをされているチューターさんが多数活躍されています。
このようなプラットフォームを活用することで、必要な時に、必要な分だけ、個別事情も加味した上で英語面接の対策をしてもらうことができるので、便利な時代になったものです。
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