自分の/配偶者の駐在が決まった!子どもを連れての海外生活で、バイリンガル育児のチャンス!
そうは言っても手続きやら何やらでバッタバタですよね。
カナダ駐在が決まってから、渡航までの間に我が家が行った「子どもが海外生活をスムーズに始めるための対策」についてまとめます。
Ⅰ. 語学対策
はじめに ~渡航前の実力~
4歳でカナダへ引っ越すことになった愛娘。
渡航前の英語のレベルはというと、「圧倒的スタートライン」。自発的に出てくるのは「ハロー」「Baby Shark tutu ruru…..」くらいのものでした。
しまじろうの英語コンサート行ったり、ディズニーの英語教材をメルカリで部分買いしてたまに見せてたんだけどなぁ。ベビーシャークが優先してインプットされた模様。
ただし、これは良かったなと思うのは、異文化コミュニケーションレベルは幼児なりに高かったのではないかと思っています。
というのも、娘は幸運なことに赤ちゃんの頃からこのような機会に恵まれました。
- 赤ちゃんの頃のお友達に英語第一言語の子がいた
- 託児所として利用していた初めての集団生活がインターナショナル・ナーサリー
- 母親(私)の職場が英語環境だったので、
- ハロウィンパーティーに参加すると英語だったり
- 私が英語で会議しているのが聞こえたり
- コロナ禍に職場のオンライン飲み会に参加していたところに「ハロー!」と乱入してきたり。
リモート会議の子ども乱入は日本語でも英語でも焦る
また、娘の両親である私たちは関東の出身なので両じいじ・ばあばは標準語なのですが、私たち家族は娘が2歳になる少し前に関西に引っ越したため、保育園は先生もお友達も関西弁でした。
「人によって話す言葉が違う」ということをすんなりと受け入れているように思いました。
もう一つ言うならば、「言葉が違ってもコミュニケーションを取ることができる」ということも。
この認識が、日本からカナダに生活の拠点を移す際に、彼女の最大の武器になったと思います。
そうは言っても、英語学習については多少乳幼児期から取り組んでいましたので、具体的になにをしていたのかをここからご紹介したいと思います。
こうして見ると他力本願というか・・(汗)最近よく耳にする「おうち英語」を実践できているお母様方は偉いなと感心するばかりです。
①英語で体操教室!My Gym
「英語のシャワーを浴びせる」とはよく聞きますが、義務教育に上がり「英語=勉強」という認識ができてしまう前に、「英語環境=わくわく」という認識を持っておくのはとても大切です。
そんな我が家が選択したのが、英語行われる体操教室 My Gym (マイジム)です。
ちょうど新店舗としてオープンするお教室の近くに主人の職場があり、オープニングキャンペーンのチラシをいただいたのがきっかけでした。
当時娘は2歳前くらい。カラフルなお教室の内装や、滑り台、クライミング、平均台などに興味津々でした。
そして、海外駐在の可能性がある方にはもう一つとっておきのメリットがあります。それは、
海外主要都市にもMy Gymの教室がある!
海外に生活の拠点を移すと、親にも子供にも新しいことだらけです。
その中で、「日本にいた時と同じ体験」ができるのは大きな安心に繋がります。
マイジムはもともと日本にいる時からプログラムが英語なので、海外の教室へ行っても本当に同じです。
同じ合図、同じ歌で始まり、同じような進行で、同じ歌で終わります。
しかも、英語だけではなく体操の教室なので、海外にいても通うメリットがあります。
(雨降りバンクーバーでは更に雨の日のアクティビティになるという重要なメリットも・・)
例えば、お子様の年齢にもよりますが、最初の1か月は学校やプリスクールへ急いで行かず、駐在先のMy Gymへ通うなどもソフトランディングできる一つの作戦ではないかと思います。
料金がお高めなのがネックですが、お休みした日は振替が可能だったり(条件あり)、コロナ禍でもすぐにオンラインクラスが設定されたりと、会員に寄り添った運営をされていると思いました。
私たちはたまたま駐在が決まる前から通っていたのですが、季節のイベントや無料体験があるので、駐在が決まってから一度行ってみるのもおすすめです。
My Gym Japanの公式Youtubeにはちょうど良いのが無かったので海外支店のものですが、娘が通っていた3歳までのコースではまさにこの流れ(歌→準備運動)で始まっていました!
娘が歌をたいそう気に入ったので我が家は車の中用にCDまで買いました(笑)
②マンツーマン英会話
渡航が決まるまでの娘と言えば、毎日朝9時~夕方まで保育園。
上でご紹介した英語の体操教室 My Gym に週末こそ通っていたとはいえ、平日はほとんど英語に触れる時間をとれていませんでした。
なんとか私が夕飯を作るときに見せるテレビを英語のプログラムにしたりしていたのですが、3歳半くらいから「にほんご!」と主張するようになり、それからはからっきしでした。
なんとか渡航前に底上げを・・!と思ってエイヤと申し込んだのが、マンツーマンの英会話。
時間も無かったので10日間集中でほとんど毎日行きました。
全国チェーンとかではないハイパーローカルなお教室でしたが、先生が海外の方で、(日本に住んでいるので日本語も堪能でいらっしゃるのですが)レッスン中は英語オンリーでした。
③楽天ABCマウス
英語という普段使わない言語でのコミュニケーションの機会は作っていたものの、自宅学習はからっきしだった娘。
とはいえこの子机に向かって鉛筆持って勉強するタイプではないし…
そんな時に出会ったのが、楽天ABCマウスでした。
ABCマウスは、モバイルまたはタブレットの英語学習アプリです。
エンターテイメント要素が強く、子どもがゲーム感覚でサクサクと進めることができます。
詳しいことは別記事で書くとして、
ABCマウスのプログラムの中に、音声認識機能で子どもが発語しなければならないステージがあります。
iPhadに向かって大きな声で「Flower!」とか言うのです。
これは子どものタイプによってはなかなかハードルが高いですが、でもこの試練をABCマウスで乗り越えておくと、現地入りした後にやってくるハードルをひとつ取り除けます。
というのも、私たち親でも経験がある人は多いのではないかと思いますが、せっかく英語で話してみても、相手に「?」という顔されること、ありますよね?
対面で「?」という顔をされると、大人でもなかなか心が折れます。(笑)
子どもの場合でも、幼稚園の先生に「How are you?」と聞かれ、ようやく消え入るような声で「Good…..」と言ったのに、声が小さすぎて聞き取ってもらえなかったーーーーそうしたら子どもが自信を無くして二度と発語しなくなってしまったーーー!というような話はよく聞きます。
実際娘もABCマウスを始めた当初は「はずかしいからイヤだぁ、ママ言って!」と言っていました。
しかし、ステージをクリアしないとチケットがもらえず、チケットがもらえないとペットをお迎えできない(ABCマウスの中の話です)ので、頑張って発語していました。
ちなみに、子どもが発語した内容に対して、キャラクターが「そのちょうし!」「もうちょっと」などのコメントをしてくれます。
「もうちょっと」が続くとうちの娘は不貞腐れてしまうのですが、1回トライすると2回目からは同じ単語はスキップできるので、「ママにはFlowerって聞こえたわ!マル!」と言ってスキップしたりしています・・(笑)
こちら
のページからですと、自動更新なしですので解約忘れの心配なく1か月試せそうです。
●おまけ(駐妻英語!?)
本記事はお子さんの渡航準備についてなので少しオフトピックなのですが、先日駐在の友人とお話していて、「駐妻専用英会話教室」なるものがあると知りました!
確かに、駐妻が英語で話すシーンって学校・病院等ある程度限られた場面なんですよね。仕事でプレゼンするわけでもないし・・・
また、日本人の駐在が多い都市の場合は情報収集にもなるかと思いますので、お時間があればとりあえず無料カウンセリングを受けてみることをおすすめします。
Ⅱ. 語学以外の対策
①母子手帳の翻訳
お子様の年齢にもよりますが、渡航先でも予防接種(=Immunization)は必須になってきます。
場合によっては医師のサイン付きの証明書の提出が必要になりますので、医療機関または第三者機関に依頼して母子手帳の予防接種記録のページの英訳をお願いしましょう。
母子手帳の英訳にはそれなりに時間がかかりますので、渡航1か月前を目安に依頼をかけておくことをお勧めします。
そうは言ってもどこでやってもらえるの?と思われるかもしれないので、我が家が調べた際に英訳を受け付けていた機関をご紹介します。
(1) 会社手配
私たちの場合は、主人の会社が日通さんの海外駐在サポートをオファーしてくれたので、引っ越しと併せて日通さんに会社負担でお願いすることができました。
日本企業の海外駐在派遣の場合にはここら辺は結構手厚いのではと思いますので、人事部や人事総務部からの案内に「母子手帳の翻訳」がないか確認することをお勧めします。
約3週間でpdfで届き、予防接種記録の他、分娩時の記録のページも翻訳してくれていました。
(2) 航空会社付帯サービス
赴任先への渡航を日本の航空会社のビジネスクラス以上で行く場合、航空会社が提供する「海外赴任サービス」の一部として無料で母子手帳を翻訳してもらえる可能性があります。
日系2社については以下のように記載されていました。
ANAの場合 (申込締切日=出発日の3週間前まで)
予防接種証明(英語)15点お子様が海外で就学される場合、学校から予防接種証明を求められる場合があります。医師の署名の入った英語版です。あらかじめ要・不要をお確かめの上、母子手帳の予防接種記録欄のコピーとともにお申し込みください。
(別途、申込書をお送りいたします。)
※手配着手後、返品は承れません。母子手帳英訳 25点
海外でお子様の調子が悪くなった時の必須アイテムです。英文翻訳母子手帳にはこれまでにかかった病気、内服中の薬、アレルギー歴、予防接種記録、出生時記録などお子様の今までの健康状態が英語・日本語両方で記載されます。
引用:ANAマイレージクラブ – 赴任コンポ サービスコンポメニュー
(別途、申込書をお送りいたします。)
JALの場合 (申込締切日=出発日の15営業日前まで)
英文予防接種証明書(25ポイント)– 英文予防接種証明書は医師のサインが入った公的文書です。
– 海外の学校の入学時に証明書としてご利用できます。
– 予防接種の記録以外に下記の内容もあわせて併記することができます。
– (麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘の病歴)簡易英文母子手帳(40ポイント)
– お子様が海外で具合が悪くなったり、ワクチンの追加接種を受けるために医療機関を受診した際に役立ちます。
– 簡易英文母子手帳には、予防接種記録、出生時記録、現在の健康状態、過去の病気の記録、アレルギー、現在内服中のお薬などが、記載されます。
– ※治療中の病気、現在内服中の薬について詳しい記載をご希望の方は、診断書英文翻訳をお勧め致します。診断書英文翻訳(25ポイント)
– 持病、アレルギー、その他健康状態に関する診断書の英文翻訳書です。
引用:JAL国際線 – 英文書類お申込みのご案内 – JAL赴任プラン
– 海外で医療を受ける際の貴重な情報となります。
※「点」や「ポイント」については航空会社が利用路線を元に付与するものですので、会社ごとに価値が異なります。(つまり、必ずしも15点<25ポイントではない)
JALの方には診断書も英訳できるサービスがあるのですね。喘息等の持病がある場合には、念のため既往歴や薬の履歴を英文で持っていくと安心ですね。
娘も小児喘息気味で1歳~3歳の間、冬の間で症状が出る時だけ飲んでいる薬があったのですが、ラッキーなことにかかりつけ医が英文診断書の対応可能でしたので、そちらでお願いしました。
なお、我が家やJALでの渡航だったため赴任プランを利用したのですが、航空券を手配したら(e-チケットが発券されたら)なるべく早く、遅くとも申込締切日に1週間ほど余裕を持って動き出すことをおススメします。
というのも、JALの場合には赴任プランを申し込む前提条件として、「JALファミリークラブ」というのの会員にならなければいけません。
このファミリークラブの申込に私は結構手こずり、2,3回やり直しをしなければなりませんでした。(子供も含めて家族全員マイレージ会員でないといけない、主人が主会員で申し込まなければいけない、等で間違えました。)
(3) かかりつけ医
会社負担や航空券の付帯サービスとして無料で手配できれば良いですが、もしもそういったサービスの適応がない場合には、一度かかりつけ医に相談してみることをおススメします。
お子さんが赤ちゃんの時から見てくださっている先生が出してくだされば、一番安心ではありますよね。
更に、海外へ引っ越すことをお話すると、常備薬やお子さんがよく使う薬については多めに処方しておこうか?等 先生の方で提案してくださる場合もあるかと思います。
いつも使っている薬ならばお子さんも保護者の方も安心。
もし診断書を出してもらう必要が無くても、かかりつけ医の先生には海外へ行く旨話してみてくださいね。
おまけ:必須予防接種は日本と赴任国とで違う場合も!
英訳した予防接種記録ですが、我が家では2つの提出先に提出しました。
①幼稚園
②保険センター的なところ
です。
カナダでは幼稚園~小学校と集団生活を送るにあたり、必須予防接種を受けていることが強く推奨されています。ところが、必須予防接種が日本と微妙に異なり追加で受けなくてはいけない!
我が家では具体的に、日本では必須ではない「髄膜炎菌」のワクチンを追加接種しました。
また、「MMR(麻しん風しんおたふく混合)ワクチン」の2回目、「4種混合」の追加接種を薦められましたが、日本の接種スケジュールだと今の娘の年齢よりも後(小学校入学前)となっているため、この2つはもう少し身体が大きくなってから受けたいと伝えOKされました。
更に、日本でも生後2か月から何回か打つ(4回?)肺炎球菌ワクチンについては、手配した予防接種記録書にはメーカー名まで書かれていなかったのですが、「カナダで使用しているのと同じタイプか分からない」と言われ接種しなおすことを薦められました。
が、必要ないものを何度も打つのは嫌だったためメーカーを確認することにし、メーカー名を伝えたところカナダでも使用しているもので接種記録が正式に反映されました。
以上の経験から、これからお子さんを連れて海外で子育てされるお母さま方には、予防接種は受ける前にしつこく確認したほうがいい!とお伝えしたいです。
語学以外の対策② 保育園/幼稚園/学校のリファレンスレター
リファレンスレターとは?
リファレンスレターというのは、「あなたは何者か」を、第三者に証言してもらう文書になります。
日本だと身分証明をするのに運転免許証を出すとすんなりと色々な登録ができたり、はたまたその逆で印鑑を提出しないと本人確認ができなかったり・・・
いずれにしても、自分を証明するのは「自分自身」なことが多いですよね。
それは、日本に生まれて育って、行政や信用情報が蓄積されているおかげだと思います。
海外で生活をする場合、当然ですが渡航先の国に「あなた」の記録はありません。
「あなたが何者なのか」ということを、客観的に証明して信頼を得ないと進む話も進まない場合があります。
幼稚園・学校にリファレンスレターの提出は必要?
これは現地の私立校に出願したりする場合を除いて必須ではない場合が多いと思いますが、用意して提出した方が親も、子も、スムーズです。
どのような点でスムーズかというと、以下の点が挙げられます。
②の点について補足します。
基本的にリファレンスレターの中では、お子さんがどのような子なのか、好きなこと/得意なことは何なのか、お友達との関わり方はどのような様子か、などを、ポジティブな語調で書いてもらいます。集団生活での様子を同じ「先生の目で」伝えてもらうことで、新しい学校の先生にとっては、お子さんとのコミュニケーションのヒントになります。
無料テンプレ
このように私がおススメするリファレンスレターですが、母子手帳の翻訳のように専門のサービスがあるわけでなく、やはり普段お子さんが通っている保育園/幼稚園/学校の先生に手配していただく必要があります。
先生のサインや、学校の連絡先を記載し、「この子の日本での様子について何か質問があればこちらまでご連絡ください。」という旨の一文が、一般的にリファレンスレターには入るからです。
しかし、保育園/幼稚園/学校の先生に突然「リファレンスレター発行してください」とお願いしても、99%困らせてしまいます。そして望むものは返ってこないと思います。
ですので、リファレンスレターのひな型は保護者側で用意する方がスムーズでしょう。
「あとはサインするだけ」という状態にして、内容の和訳を添えてお願いをすれば、多くの施設で対応してくれるのではないでしょうか。
というわけで、私が保育園にサインをお願いし、ご対応いただくことができたリファレンスレターを、テンプレートとしてこちらに貼っておきます。
ご用立ていただければ幸いです。
黄色線は必須で、緑線は必要に応じて書き換えてくださいね。
まとめ
- 語学面と、語学以外の面両方の対策が必要
- 語学面では、短期間で単語等を覚えるよりも、「異文化コミュニケーション」を重視!
- 具体的には、外国人と話したり、言葉が完全に分からなくても交流できる体験をさせてあげたい。
- 語学以外の面では、予防接種記録の英訳とリファレンスレターを準備。
可能な範囲で準備をしっかりして、新天地での生活を楽しみましょう!
コメント